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ETV特集「カズオ・イシグロをさがして」 [日記]

この間の日曜にやっていたのを録画していたのを、さわりだけ見るつもりが一気に観てしまいました。

カズオ・イシグロ自身も興味深い人だが、番組としてもすごく面白かった。

でも、これだけクオリティーの高いものを制作しても、お金になる訳じゃないよね、この社会・・・・(愚痴)


自分がカズオ・イシグロに興味を持ったきっかけは、「信頼できない語り手」の代表的なひとつとして提示されていた事から。

「信頼できない語り手」は小説映画ストーリー手法のひとつで、主人公や話を進める人が意図的、もしくは意図せずに真実を語っていなかったり、認識が正しくない状態で話が進んでいき、読み手や観客のミスリードを誘い、最後にどんでん返しがある、と言った手法。

小説だと、アガサクリスティーの「アクロイド殺し」が有名で、
映画でいえば、「シックスセンス」とか「メメント」、「ユージュアルサスペクツ」とか。

始めはミステリー的な部分でカズオ・イシグロの本に興味を持っていたのが、このドキュメンタリーを観て、もっと人間の本質的な深い部分での記憶や心のよりどころ、そういったものを美しさと残酷さを合わせて描いた形が結果として「信頼できない語り手」という手法としてくくられるようなものになるんだなぁと認識を改めた。


記憶は自分にとっては正しく絶対であっても、時間と共にある部分は都合よく美化され、ある部分では傷口が更に多くなるように被害妄想にかられたように醜化され、良くも悪くも事実や現実にあったものとは違う形で自分の中に残っていく。

そういった記憶の蓄積が人生であり、その記憶が薄れていったり、変化していってしまうことが歳を重ねるということなんだなと。

幼いころは大人に守れられ、世の中の汚い部分や恥部を大人から隠されて知らされず、世の中は優しく美しいモノだと思っているが、必ずしも優しく美しいモノでないということに気づいていく事が大人になる事であり、それとどう折り合いをつけていくかと言うことが大人としての成長、成熟してくことなんだなと。


世の中、知らない方が楽に生きられることが多いけれど、それらから目をそむけず、戦いを挑むのではなく、自分とどう折り合いをつけていくのか、そのための試行錯誤をもっと試みてもいいんじゃないのかなぁと、ドキュメンタリーを観て改めて感じた。


見逃したけど、見てみたいという方、NHKオンデマンドで観られるようです、

ちなみに210円で(笑)

見逃し番組の購入期限が5月1日のようなので、興味があれば是非。




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